介護・福祉知識まとめらぼ

当サイトでは、ホームヘルパー、介護福祉、また一般的な病気なども含み、介護全般に関する用語・資格情報を紹介しています。お役に立てるよう頑張ります!

か行

機能訓練指導員とは?

投稿日:2018年8月6日 更新日:

今回は「機能訓練指導員」について説明します!

 

機能訓練指導員ってなに?

 

機能訓練指導員とは、特別養護老人ホームの入所者に対して、日常生活を営むのに必要な機能を改善し、機能の減退を防止する訓練を行う人のことです。

 

この機能訓練指導員は、看護職員や作業療法士、柔道整復師、言語聴覚士、理学療法士、あん摩マッサージ指圧師など、専門的な資格を有する者が担当します。しかし、施設の入所者の日常生活やちょっとしたレクレーション、行事などを通じて行う機能訓練指導については、施設の生活相談員や介護職員が兼務できます。

つまり、機能訓練指導員は担当する指導の内容や程度によって、担当できるかどうかが判断されるということですね。

 

訓練する内容はケースバイケースで、利用者の身体的な状態や精神的な状態などを考慮して決定します。

そのため、機能訓練指導員が指導する内容があらかじめ確定しているわけではありません。

 

なお、機能訓練指導員は特別養護老人ホームに1人以上配置しなければならないと定められています。

規模の大きい特別養護老人ホームでは、それに合わせて機能訓練指導員の人数を増やすのが理想的ですね。

 

機能訓練指導員は「機能主義」という考えが影響?

この機能訓練指導員は、「機能主義」という考えが大きく影響しています。

 

機能主義とは、要援護者は自らの自発的な意志で問題を解決できる能力を持っているという前提に立ち、援助者は援助機関の機能を提供し、要援護者はそのサービスの利用を選択して自己決定する過程が個別援助の機能であるという考え方です。

 

そのため、介護や福祉に関連する施設やサービスを提供する際に、要介護者自身の意思で決めてもらうということを重要視したうえで説明するのが望ましいです。

 

機能訓練指導員も、ケースバイケースで対応しなければなりませんが、この機能主義がベースの考え方になっています。

実務で常に意識することは難しいかもしれませんが、施設の利用者の家族に説明するときなどにこの考えを覚えておくと役に立つ場合があるかもしれませんね。

 

 

おわりに

今回は「機能訓練指導員」について説明しました。

 

機能訓練指導員は、

  • 基本的に専門的な資格を有する人が担当するが、日常生活などを通じて行う機能訓練指導については施設の生活相談員や介護職員でも行えること
  • 機能主義の考えが大きく影響していること

がポイントですね。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

今後ともよろしくお願いいたします!


-か行

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

no image

軽費老人ホーム

老人福祉法にもとづく入所施設の一つ。低額な料金で家庭環境、住宅 事情のために居宅生活が困難な高齢者が利用する施設である。措置 施設ではなく、本人とホーム経営者との契約によって利用する施設で、 必要な経 …

no image

気管内吸引

気管内にある分泌物をカテーテルなどを使用して除去することを指す。 患者が窒息感に苦しむため吸引前の酸素吸入や手早い吸引動作が 必要である。気管は粘膜表皮細胞の繊毛運動により常に内部の分泌 物を喉頭へ向 …

no image

ケア住宅

ひとり暮らし高齢者、高齢者単独世帯、または身体障害者のある人々が 安心して生活できるよう設備・構造等が配慮されているとともに、緊急時 の対応やホームヘルパーの派遣などによる介護サービスの提供等一定 の …

no image

救護施設

身体上または精神上著しい障害があるために日常生活を営むのが困難な 要保護者が入所し、生活扶助を受けるための施設で、設置主体は、都道 府県、市町村、地方独立行政法人、社会福祉法人および日本赤十字社に 限 …

no image

起座位(きざい)

心臓疾患の人に心臓の位置を高くして血液の循環の負担を少なくしたり、 また喘息(ぜんそく)発作では呼吸がしやすくなる。上体を挙げ、背もたれ を背面にあて、肘を机の上に置き、肩が緊張しないように調整し、膝 …